【PUBG】韓国プロチーム『Quadro』運営陣インタビュー

【PUBG】韓国プロチーム『Quadro』運営陣インタビュー


先日韓国に行った際、韓国のPUBGプロチーム『Quadro』にインタビューを行う機会を頂きました。

運営陣(CEO、代表、コーチ)と選手達にそれぞれインタビューを行い、今記事は前編として運営陣インタビューです。

通訳はくまさんがおこなってくださいました。くまさんのご協力あってのインタビューでした。ありがとうございます。

『Quadro』運営陣インタビュー

Quadro設立当時のことについて

中央がCEO、左が代表、右がコーチ

パブ速

Quadro設立当時のことについて教えてください。
以前から企業としてe-sportsに関心があり、PUBGは初期の頃から注目していました。

社内でじっくり考えた結果、PUBGは面白いという結論に達し、2017年12月にチームの設立をするためのメンバー公開募集を行いました。

私たちの会社には競技ゲームに対して造詣の深いスタッフが多くいるので、応募者のプレイ確認や面接を行って選抜を行いました。

CEO

Quadroの運営面について

パブ速

Quadroの運営について教えてください。資金的な運営面についてや、選手以外にチームに関わっているスタッフ数については?

Quadroの母体となる企業はモバイルアプリの開発に携わっています。

国内外で開発・企画・運用を担当しているそれぞれのスタッフは10年以上のキャリアがあるようなスペシャリストで構成されており、運営面としては安定しています。

Quadroに固定として携わっているのは私とチーム代表とコーチです。しかし母体企業スタッフでQuadroの為に何かできることがあれば、すぐにサポートできる体制は取っています。

CEO

パブ速

先程もお話しがありましたが、母体企業の社員さん達もゲームに対して造詣が深いとのことなので、より良いサポートが行えそうですね。
そうですね。スタッフ達ももうちょっと若ければ、もっと面白いことになっていると思います(笑)

CEO

※彼らもゲーマーとしてそれなりのキャリアと実力があるみたいです

ゲーミングハウスについて

パブ速

SNSや韓国の情報サイトにて、ゲーミングハウスの様子を事前に拝見してはいましたが、実際に伺わせて頂くと、なおスゴいという感想しかでてきませんが・・・
とにかく選手が不便なく楽に過ごせる環境を作れる物件を探しました。

選手達はこれまで20年間ぐらい異なる環境で過ごしてきた中、今後はここで一緒に暮らしていかなければならない。

なのでとにかく、できるだけ楽で便利にしてあげなければと思っていました。

また日頃からインフラ面等のサポートを行う一部の母体企業スタッフも傍にいるほうが良いと思ったので、彼らの仕事場も併せられるような、この物件を契約しました。

CEO

スタッフたちの仕事場。ゲーミングデバイスを使用してるのが印象的だった。

パブ速

選手ファーストですか。素晴らしいです。
これは笑い話なのですが、この物件は間取り図と実際の内装が違うというトラブルがあって、想定していた部屋割り通りにいかない部分がありました(笑)
その結果、代表の部屋が建物の隅っこに追いやられてしまうのですが、選手を優先させるためには仕方がないということになっています。

CEO

それくらいのことは情熱の前では取るに足らないことです(笑)

代表

物件探しの条件は色々ありましたが、最も重要視したのは床暖房です。
韓国の一般的な物件だと床暖房があるのは結構普通ですが、こういったオフィスも併設できるような物件に床暖房が完備されていることは少ないです。
ソウル中探し回った結果、全ての階に床暖房があるこの物件を見つけました。空調的な暖房だと乾燥して選手の負担になるので。

CEO

パブ速

実際、内装的にはどんな感じですか?
地下には選手の練習室があります。選手用とコーチ用の計5台のPC。

1階は選手が寝たりする部屋があって、そこにも配信用のPCを一台置いてます。あとシャワー室。

ここは2階で、今いるソファスペース、オフィス、簡易キッチン、ベランダがありますね。

3階は代表の部屋と夜遅くまでチームのサポートをしたスタッフが寝泊まりをする部屋、ミーティングルーム。あとシャワー室が2つですね。

4階は屋上です。冬なので閑散としてますが、暖かくなったらBBQしましょう(笑)

CEO

春夏頃のQuadroのゲーミングハウスの屋上。

パブ速

是非また伺います!(笑)
あとは毎朝のご飯や洗濯を行ってくれるメイドを雇用しています。
キッチンにはパッと食べられるものを常備していたりもしますね。

CEO

キッチンの写真。右にチラリと移るのはお菓子ブース。

パブ速

快適な環境ですねぇ。選手は本当に練習しかしなくて良さそうな環境です。
スタッフもあまり家に帰りたがらなかったりします・・・(笑)
「家に帰ってもゲームするんだし、それならここでやれば・・・」と言ってますね・・・(笑)

CEO

パブ速

シャワー室も沢山ありますしね(笑)

Twitter等を拝見していると、スタッフ含めかなり雰囲気の良いチームだと感じます。

休暇を作っても、選手同士の仲が良いし環境も良いからか、家に帰りたがらないですね・・・。

コーチ

パブ速

選手達に休暇を設けているのはリフレッシュ目的ですか?
それもそうですが、私たちは選手達の家族から彼らの生活を委託されていると思っています。
私達も彼らの家族同然であると思ってはいますが、やはり本当の家族との関係も大事にすべきです。
より深い付き合いである家族の元に帰って、一緒の時間を過ごすのが妥当だと思っています。
なので、休暇を作って「帰りなさいよ」と伝えています。

CEO

パブ速

ははぁ。なんというか、様々な面で徹底していますね。
私たち運営スタッフ側が彼らに対して全力で尽くすことによって、彼らにプロ選手としての自覚を持ってもらえると思っています。
これはお互いやっていかないといけないことで、プロフェッショナルとして最善を尽くすことが大事です。

CEO

日本のPUBGについて

パブ速

Twitterを日本語でも運用していることや、日本のスクリムであるPunirimによく参加しているなど、Quadroは日本のPUBGに興味を持っていると感じます。その辺りはいかがですか?
まずPunirimに参加するキッカケとなったのはScopeさんの紹介によってです。

PUBGは色んな国から参加できるようなゲームであり、そうなると思っています。

韓国ではPUBGリーグがスタートし、日本でも始まるとのことだったので、韓国だけでなく日本の動向やメタも知れると思い、参加を始めました。

一応、日本のプレイスタイルやメタのついては情報は元々ありましたが、実際に体験できる場としてPunirimに興味がありました。

韓国と日本の両方で結果を出すことによって、チームのスキルアップがより図れると思っています。

Twitterに関しては、強いだけでなく日本のプレイヤーの方々ともコミニュケーションが取れるチームを目指したいと思っているので、交流をさせて頂いています。

代表

※Scopeさんは日本のPUBG競技シーンに大変尽くしてくださっている韓国の元プロゲーマーです。現在は日本のプロチーム『PENTAGRAM』のコーチをされています。くまさんもそうですが、彼にも韓国滞在中は大変お世話になりましたし、彼と私は同世代ということもあって話も弾みました。

パブ速

今後Quadroが日本PUBG部門を持つことなどは想定していたりしますか?
ある程度結果が出るチームであれば、運営をしない理由はないですね。実力があるという前提ですが。

CEO

コーチについて

パブ速

コーチの担当する分野について教えてください。
生活・戦術面、全てを彼が担当しています。生活面と戦術面はそれぞれゲームに影響があります。
トータルでケアを行う方がメリットがあると思っています。

代表

戦術面の具体的なコーチングについてですが、プレイングのミスに選手本人達が気が付くのは困難な事です。

そこを第三者視点で選手に伝えることが重要だと思っています。

選手同士で改善のフィードバックを行うとミスの擦り付け合いになってしまうことがあり、望まない議論に発展する場合もあります。

またその時のメタや他のチームの戦略を把握したり分析できる人間が居なければなりません。

このコーチングについてはスポーツでは当たり前のことで、e-sportsにもその流れが来ているということですね。

コーチ

パブ速

プレイに関して、結構深いところまでコーチングを行いますか?またコーチの立ち位置、つまり第三者としての視点、5番目の選手としての視点のバランスはどうですか?
状況や時期によって変わってくると思います。かなり詳細なことまでコーチングを行わなければならない時期もあるし、そうでない時期もあると思います。

そしてその指摘も、第三者視点から行った方が良い時と5番目の選手視点で行った方が良い時があると思います。

そこは状況に応じて変えなければならないですね。

コーチ

パブ速

コーチの存在はやはり大きそうですね。
私は彼らにプロとして持つ心構えとして「ミスが続けばそれは実力。そのミスを最小限にしていく。それがプロであるということ。」を伝えています。

Quadroの最大の特徴として、選手全員がミスを最小限にしようと最大限の努力をする選手が揃っています。それがQuadroの強みであると思っています。

私達(CEO、代表、コーチ)やスタッフはその手伝いをして見守るという訳です。

コーチ

パブ速

チームが一丸となっている印象を受けます。ちなみにコーチ以外から指摘を行ったりもしますか?
コーチ以外は選手のプレー面について一切言わないようにしています。スタッフから何かあれば、まずはコーチに伝えて、必要に応じてコーチが選手に伝えます。

いろんな立場から指摘が来ると混乱が発生しますし、コーチは言ってしまえば選手でなくスタッフです。どんな冷たい意見でも耐えられる。

しかしその一方で、5人目の選手でもあります。なので効果的な指摘を行えるという訳ですね。

代表

パブ速

徹底してますね。でも、スタッフもこれだけ手をかけている選手に対して、何か声を掛けたくなることもありそうですが。
愛情や情熱以前に、私たちは組織として当然のことをやっていると思っています。彼らはプロ選手です。

私たちはそれを運営する立場として、当然やらなければならないことをやっていて、他のスポーツと同じように、規律は守り緩くない関係にしようとしています。

韓国のe-sportsチームでも、そこがなあなあになっていることも多いので、ウチではそこはキッチリやろうよと。

CEO

おわりに

パブ速

Quadroの2018年の目標を教えて下さい。
世界で優勝することです。

コーチ

突然良い結果は出ません。去年から地道に積み重ねてきたものが、今少し芽が出始めている段階です。
これがもう少し経てば、圧倒的な実力に変わると思います。

代表

パブ速

日本の読者に向けて、何か一言お願いします。
日本のファンの皆様、Quadroに興味や愛情を持っていただいてありがとうございます。
良い結果でお答えできるように頑張ります。

CEO


『Quadro』運営陣のお三方、インタビューにお答え頂きありがとうございました。チーム運営に対してのプロフェッショナルな姿勢、感服しました。

色々語りたいことはありますが、このインタビューを読んで思うことは皆さんきっと同じことでしょう。

これは2月初旬に行ったインタビューなのですが、Quadroはつい先日、韓国で最もレベルが高いとされるKSVスクリムにてかなりの好成績を残していました。

彼らの積み重ねの芽は既に大きくなってきています。選手へのインタビューはまた後日公開致します。お楽しみに!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。